解説: Expedition 33 - PROLOGUE. ルミエール
物語の始まりは海上の孤島都市ルミエール (Lumière)。対岸には超現実的な大陸 (The Continent) が広がる。67 年前に起きた崩壊 (Fracture) により大陸から切り離されて以来、一年に一度、大陸でペイントレスと呼ばれる巨人が目覚めモノリス (Monolith) に数字を描く。そして、この数字の年齢に達している市民が花びらのように霧散するゴマージュ (Gommage) が繰り返されてきた。今年の数字は 33。プロローグでは、今年のゴマージュの様子と、大陸の探索とペイントレス討伐を目的とした第 33 遠征隊が出航するまでのルミエールの一日を描く。
Table of Contents
- 1. ルミエール
- 2. 遠征隊の祭典
- -
- 2.0.1. シエル
- 2.0.2. アントワーヌ
- 2.0.3. ルシアン
- 2.0.4. カトリーヌ
- 2.0.5. ルネ
- 2.0.6. トリスタン
- 2.0.7. バスティアン
- 2.0.8. 弟子たち
- 2.0.9. リュシー
- 2.0.10. アラン
- 2.0.11. ジェローム
- 2.0.12. ミッシェル
- 2.0.13. セバ
- -
- 3. エマの送辞と出航
1.
ルミエール
1.1.
ギュスターヴとマエル
冒頭、ルミエールの空中庭園で主人公のギュスターヴ (Gustave) がソフィーという女性について会話する場面から始まる。ギュスターヴはルミエール屈指の発明家で、ルミエールでは都市の防衛 (シールドドーム) や農業インフラを手がけている。彼の最大の発明であるルミナ・コンバーター (Lumina Converter) は、大陸に住むモンスターのネヴロン (Nevron) を倒したときにクロマを抽出し、ピクトスからルミナを生成できる。このルミナコンバーターにより第 33 遠征隊は過去の遠征隊に比べて格段に有利になっている。
ギュスターヴと話しているマエル (Maelle) はギュスターヴの
ギュスターヴがソフィー (Sophie) という元恋人のために赤いバラを拾い、マエルを追いかけて屋根の上を移動する。途中でマエルがギュスターヴに模擬戦を挑み、これが戦闘チュートリアルとなる。
ギュスターヴとマエルの会話
空中庭園で 34 と描かれたモノリスを見ながら佇むギュスターヴ。傍らにはバラの花が置かれている。マエル「誰かに花をあげるなら、枯れて死んでしまう前の方が良いよ。」ギュスターヴ「何が。花が?それともソフィーが?」「悪意があるなぁ。ソフィーも喜ぶよ。言ったのはそっちだからね。他のみんなが待ってるよ。お祭りの手伝いをするんでしょ?」「テーブルを三つ置くんだったか?自分たちでできるだろう。」「甘いね。ルミエールの遠征隊への熱意を見くびってる。テーブルは最低でも五つ。」「それはすごい。」石を投げるギュスターヴ。マエル「もう片方の腕で投げてみたことある?ペイントレスに直接当てられるなら役に立つのに。」「趣味は必ずしも役に立つとは限らないんだよ。僕は今日の無益を楽しみ、明日のために有益性を準備するのさ。」ギュスターヴの顔が少し深刻になりつぶやく「すぐに石投げ以上の仕事に取り掛かることになるんだから。」「他の遠征隊も同じこと言ってた。」「いいかい。彼らは命を懸けて僕らのために道を敷いてくれたんだ。」「うん、ごめん。」「ああ。」「まだ花をあげてないの?」「ああ。ああ、そうだ。ただ… どうやって切り出せば良いか。4年も離れていたのに、今さら何を言えと。彼女が抹消される日に。」「わたしに聞いてる?さあ。日が沈みそうだし… はっきり言っちゃえば?『やあ、ソフィー─── 久しぶりだね、僕ら…」
マエル「よし、行こう。そこまで一緒に行くよ。彼女と… 再開する心の準備はできてる?」ギュスターヴ「ああ、とっくに。」
マエル「わたしがこのグラップルを設置したんだ。いいでしょ?けどエマには言わないでね。遠征隊アカデミーからフックをちょっと “拝借” したんだ。運び人をしていたときにグラップルがあったらなぁ…」
マエル「ギュスターヴ、もっとスピード上げなよ。その調子じゃ、着いたときにはソフィーはもう抹消されちゃってるよ。」苦笑するギュスターヴ「マエル。」
マエル「ソフィーがもう33になったなんてビックリ… ギュスターヴよりずっと若く見えるよ。」苦笑するギュスターヴ「どうも。」「彼女は人気者だから、首の周りはもう花飾りでいっぱいだろうね。」「ふむ。想像できるよ。」
マエル「ふうむ…」ギュスターヴ「なんだ?」「緊張してるでしょ。」「ああ、僕は… うん。」「こんなときは決闘だよ!やろ!」「やらない。」「ねえ、肩の力も抜けるって。暗い顔して緊張してちゃ、ソフィーに会えないでしょ。」「うーん…」「それに… ギュスターヴが勝ったら、ルミナコンバーターに使えるものをあげるよ。」「よし、受けて立とう。」「やった!」
マエル「ギュスターヴの勝ち!ね、気分が良くなったでしょ?笑ってるもん。よし、ソフィーを探しに行こう。赤と白の木の近くにいるのを見たよ。」ギュスターヴ「うん。」
マエル「うわ、広場はすごい人だね。なんでみんな抹消を祝いたがるのかな。まあいいけど。」
マエル「赤と白の木… きれいだよね。全然分かんない。なんで昔ソフィーと別れちゃったの?ギュスターヴは見るからに未練たらたらなのに。なんで今日まで何も言わなかったの?ちょっと遅くない?」ギュスターヴ「…」
マエル「ソフィーはあそこだよ。」ギュスターヴ「ああ、分かっているよ。」「えーと… 頑張って。わたしはここにいるから… うまくいかなかったときに備えて。」「どうも。」
1.2.
ソフィー
屋根から降りた先の広場で、ギュスターヴはソフィーにバラを渡す。ソフィーはギュスターヴの元恋人。ギュスターヴとは子供を持つことへの根本的な意見の相違で 4 年前に別れている。彼女はマリエとの会話で「私は絶望的な世界に誰かを連れ込むほど身勝手じゃないだけ」「そのせいで、私は一番愛していた人との関係を壊してしまった」と語っている。二人は互いへの愛が消えたわけでも、他の誰かができたわけでもない。しかし、ギュスターヴを送り出す「世界を変えるのは頑固者よ。そしてあなたほど頑固な人は知らない。」というセリフが象徴するように、ギュスターヴの信念を理解しつつも別れた苦しみを抱えている。ゴマージュの日にギュスターヴがソフィーのそばにいたのも、完全に途絶えていた関係の復縁ではなく、互いの気持ちを認め合った上での最後の一日だった。
ソフィーは現在 33 歳であり、今日のゴマージュで抹消されることを理解している。街中では今日のゴマージュで抹消される人々が花の首飾りや頭飾りを着け、残る人々と最後の時間を過ごしながら港に向かっている。
ソフィーとギュスターヴの会話
友人と話しているソフィー「…最後の日々はかけがえのない宝物よ…」ギュスターヴに気付き振り向く。ギュスターヴ「…ちょっと話せるかな?」ソフィー「ギュスターヴ。」友人たちに声をかけるソフィー「みんな、愛してるよ。」「君へ。その… 空きがあれば…」「もちろんある。」同時に言い出すギュスターヴとソフィー「すまない… なあ、僕は…」「会いたかっ…」少しの間「僕も…」「別に… [笑い声] オッケー。」ギュスターヴ「どうぞ。」ソフィー「あなたから。」「君は、その… 僕の気持ちが分かるだろ。悔やんでる、昔… その… よく考えるんだ ─── 別の道を、別の未来のことを…」「相変わらず最後まで言い切れない人。」「ああ、相変わらず…」「そこが恋しかった。信じたがるあなたを私は一度も責めなかった。あなたは戦っている。物事を変えるために。分かっているの、ただ… この世界ではない話ね。」「僕らがこの繰り返しを絶つ。彼女にこれ以上、未来を盗ませはしない。」「世界を変えるのは頑固者よね。そしてあなたほど頑固な人は知らない。ありがとう。港まで一緒に歩いてくれる?」「ああ。」
港に向かう広場では様々な人と会話できる。
イースターエッグ 2 周目以降で、前の周でフェスティバルトークンを残している場合、パン屋の前で各メンバーの武器「バゲット」と交換できる。バゲットを入手したい操作キャラに切り替えてパン屋の前で入手しよう。なお操作キャラがソフィーでは「…」と出るだけで何も起きない。
イースターエッグ画家ニコラスの場面では、ソフィーとギュスターヴの模擬戦がダンスとして描かれ、回避のチュートリアルとなる。このイベントで絵を描いてもらうと、終盤のオペラハウスの天井にその完成した絵を見ることができる。
イースターエッグ彫刻家のエステルと会話し、完成したばかりの伝説的生き物「エスキエ」の彫刻にアドバイスをすると、その痕跡を終盤で見ることができる。
イースターエッグ広場の横の扉から「抹消前の個人的な最後の別れ」を楽しんでいる声が聞こえる。33 回繰り返して聞くと「… どこかへ行ってくれるか?」とルミナのカラーを入手できる。
イースターエッグ広場にはいくつかのゴミ箱が置かれているが、そのうちの光っている一つを 4 回調べると中に隠れている男との会話が始まる。今日のゴマージュから逃げ延びるために、ペイントレスに見つからないように 6 ヶ月間このゴミ箱に隠れていたらしい。尻の下で邪魔だったクロマカタリストをくれる。
ギュスターヴとソフィーが港に向かうと、ペイントレスが目覚めゴマージュが始まる。遠景のモノリスに描かれた数字が 33 と書き直されると、ソフィーを含む多くの人々が花びらのように霧散する。
広場から港までの人々との会話
ティファニー「あら、ソフィー。ギュスターヴはホントに来たのね。」ソフィー「ええと、うん、来たよ。」「やっぱりね。」「シー、彼に聞こえるかも。」「あなたは運がいいわ。」「そうだね…」「運が良いのは彼もだけど。」「花はまだたくさん残ってるみたいだね。」「まあ、買う人がどんどん減ってるからね… あなたが付ける側にならなきゃよかったのに。」「ティファニー…」「ここを片付けて、私も港に行かなくちゃ。また後で。」「ええ…」
マリエ「あっ… ソフィー。」ソフィー「マリエ…」「その花… 知らなかった… あなたはもっと若いのかと。それに子どももいなかったし…」「その話はやめておきましょう。今日はそういう日じゃない。」「ルミエールの未来をちっとも気にかけてないのね。本当に身勝手な人。」「私は絶望的な世界に誰かを連れ込むほど自分勝手じゃないだけ。こんな風に考える人は、今はあんまりいないよね… そのせいで、私は一番愛していた人との関係を壊してしまった。さて、私はこの辺で。この時間は彼と過ごしたいの。あなたも、娘さんとの時間を大事にした方が良い。」「… ごめんなさい… また港でね。」「幸運を祈ってるよ、マリエ。」
シリル「ああ、才気あふれるソフィーじゃないか!きみはいつ見ても美しいね!」ソフィー「お世辞がうまいね、シリル。また執筆を手伝ってほしいの?」「美しい上に察しがいいね、相変わらず。明日の見出しを考えているんだが、今日という特別な日を祝う女性ほど、書くのにふさわしい人間はいないだろう!」「うーん、そうだね。それで、どんな記事なの?」「実は…」「決まってない?」「まあ…」「あなたって本当にずぼらだね。」「今回も助けてくれよ、ソフィー。このままだと上司に殺される…」「いいよ。見出しを考えれば良いんだよね… 紅の花にかかる淡い太陽。」「美と死を対比にした見出しか… 毎年ペイントレスにこの世界の美を奪われていれば。うん、ビビッときた。きみは本当に女神だよ、ソフィー。」「私のおかげだって忘れないでね。」「絶対に忘れないよ。… これまでありがとう。」「こちらこそ、楽しかったよ。体に気をつけてね。」「ああ…」
エステル「あら、あなた。卓越した審美眼をお持ちのようね。ちょうど伝説のエスキエの彫刻を彫り終えたところなの。生涯最高の作品になるかもしれないわ。だけど、誰も気にとめていないようなの。もっとよくするには、どうしたらいいかしら?」ソフィー「色を塗ってみるとか?」「塗る?ふむ… 素晴らしい。やはりあなたに聞いて正解だったわ。見識をありがとう!」「どういたしまして。」「明日から着手しましょう。あなたは花を身につけているわね。名前は?」「ソフィー。」「ソフィー、お礼の印に、あなたの名前を像に刻みましょう。」「えっ、そんなことしなくても。」「いいえ、するわ。」
ユリス「僕のジェストラルの衣装は最高だよ!ねえ、ジェストラルって実在すると思う?」ソフィー「残念だけど、ただのおとぎ話だよ。」「証明してよ。できないでしょ?いつかジェストラルに会うんだ。遠征隊に参加してでもね!ジェストラルの軍隊を作って、ペイントレスをやっつけるぞ!それでぼくと弟はジェストラルと暮らすんだ。新しい家族だよ。孤児院はもううんざりなんだ。伝説が本当なら、ジェストラルは戦うのが好きなんだよね。だから毎日弟をボコボコにして特訓してるんだよ!」「ええと… うん。あなたはすごいジェストラルになるだろうね。」「ありがと!」
リチャード「ああ、ソフィー。良い香りだね。」ソフィー「ありがとう、リチャード。」「遠くからでも分かるよ。ここに君がいてくれてよかった。頼みたいことがあるんだ。」「大切な裁縫の先生の頼みならなんでも。」「僕は… 僕たちは仲間だ。僕も今日、抹消される。それで… 息子と昨夜ケンカをしてしまってね。息子は遠征隊に参加したいと言って… 余命1年を無駄にしようとしている。僕は… そんなことは望まなかった。これまでは間違った選択だと思っていた。だが、今日は、もう思わない。僕が間違っていたよ。息子は僕よりもはるかに勇気があるのに、僕の考えを押しつけようとした。だから、最後の贈り物として、息子に特別な制服を縫ったんだ。あの子に届けてくれるかな?」「もちろん。ジュールに届けるよ。」「あの子は抹消のセレモニーに来ないだろうが、今夜の遠征隊の祝祭にはきっと参加する。ああ、だが君は…」「大丈夫。ギュスターヴに頼むよ。」「ギュスターヴ?よりを戻したのかい?」「今だけ… かな。」「嬉しいよ… 彼はいい奴だから。」「ええ、そうだね…」「二人とも、ありがとう。それでは。」「またね。」
エロイーズ「うーん…」ソフィー「何か問題でも?」「遠征隊だよ… ひどい冗談。」「…」「私たちを置き去りにして死なせて、あの人たちは逃げてるだけでしょう。」「彼らの目的は私たち全員を救うことだって分かってるでしょ?」「ええ、去年父が言ってた。第34遠征隊として出発する前にね。そして今年も同じことの繰り返し。遠征隊で無駄にしなければ、あと1年一緒に過ごせたのに…」「あなたのお父さんは、あなたに明るい未来を捧げるために戦った。」「私に未来なんてない。分かっているし受け入れている。私たちには破滅しかないの。」「分からないよ。今回の遠征隊は違うかも。特別な人たちがいるからね。」「ああ、そうね…」「ねえ、ギュスターヴ?彼女が間違ってるって証明するために、あなたの戦闘の腕をちょっと見せてあげたら?」ギュスターヴとパンチングボールの模擬戦が終わる。エロイーズ「うわ… 彼、強いんだね…」「彼らはみんな、私たち全員を救うためにピクトスの激しい訓練を受けてる。あなたのお父さんもそうだった。」「それなら、どうしてあなたは参加しなかったの?」「私?私は自分の人生に満足している。自分の力の限界を知ってるの。それか… 恐かったからかも。」「… 私は… 遠征隊に参加すべきだと思う?」「友人のシエルはいつも言ってる。結果がどうなろうとも全力を尽くせって。自分の思うように人生を生きろって。」「私は… 後悔したくない… そんな時間は残されてないもの…」「時が来たら、正しい決断ができるよ。」「ありがとう… 分かった気がする… あなたのボーイフレンドにこれを渡して。父さんからもらったものだけど、彼の方が活用できるかもしれない。」
ラファエル「マノンはなんで “死は我ら全員に訪れるもの” だって言い続けてるんだ?」ギュスターヴ「初めて聞いたのかい?」「ああ。」「遠征隊の非公式モットーだよ。ルシアンも言っている。彼のお気に入りなんだ。」「あいつらは “我らはすでに死んでいる。ただ追いつくだけ” の方が好きなんじゃないか?」「ああ、最近聞いたな。」「ある意味いいよな、“期限” がある方が。優先せざるを得ないだろ。終わりに近付くにつれて、ちょっと解放される。」「君は何事にも希望の兆しを見い出せるんだな。」「いいや、ただ… 状況は必ず思った通りにいくとは限らない。怒っても仕方ないだろ?自分にできることをやるだけだ。できないことは放っておいてさ。」「うーん…」
フラワーマーケットだ。人々は愛した者のために花を買っている。彼らが抹消されてしまう前に。
オフェリー「やあ、ギュスターヴ。おかえり。別の花がよかった?」「いいや、君の提案してくれたものは完璧だったよ。」「よかった。この花輪が最後のお別れだからね。みんなには特別に感じてほしいんだ。あなたの花輪もとってあるよ。けどお別れ用じゃない。帰還を祝うためのものだからね。港運を祈ってる。」「ありがとう、オフェリー。」
ソフィー「ああ、ルネが演奏してる。あなたたちは素敵なカップルになるでしょうね。」ギュスターヴ「君がそう言うなら、そうかもね。」「それとも… もう付き合ってたりして?」「…」
マキシム「本当に何か出来るなんて思ってるのか?外でよぉ。」ギュスターヴ「マキシム。酔っているな。」「誰も帰ってこない。お前らは私たちの資源を無駄にするだけだ。くだらん英雄の旅でアドレナリンを出しながらな。それでも、私たちはあの女に殺される。」「家に帰った方がいい。娘さんはどこだい?」「どこだと思う。母親を悼んでいるよ。一年が経つんだ、あいつが、あいつらみんなが死んで。」「それなら、娘さんと一緒にいてあげるべきだろう。」「無理だ。娘の顔を見れない。思い知らされるんだよ、自分たちが無力だってことを。何もできないんだ。私たちは願って “耐えて”、それでも死ぬ。みんな死ぬのに私たちには止められない。救えない。この世界にまた新しい世代を生んで、彼らの物心がつく前に、私たちの死に様を見せるだけだ。」「だからこそ、僕たちは行くんだ。僕たちなら救える。ルミナの技術があれば、ペイントレスを…」「ペイントレスだと。なんだよ、お前みたいなガリガリに何ができるって言うんだ? “我らはすでに死んでいる。ただ追いつくだけ” だ。」「マキシム。」「忘れてくれ。“よい旅を”。」
ルネの演奏を遠くから見るニコラス「ふう… この女性は本当に素晴らしい。」ソフィー「恋?」「いいや。彼女の作品に恋してるだけさ。最近はインスピレーションがかなり不足していてね。誰も絵を買ってくれない… 彼女がペイントレスと呼ばれているからといって、絵が邪悪なわけではないのに。」「あなたのキャンバスは真っ白だね。」「インスピレーションが欲しいんだ… だけどキミ… キミは恋をしているね。この素敵な紳士に、だろう。」「私たちは別れたの。」「そんなのは愛にとって些細なことだよ。だが、私が自分の絵に激しく求めているのは、この情熱だ。わたしに愛と悲しみのダンスを見せてくれないか?私はオペラの公認画家でもある。手伝ってくれるかな?ひらめきを与えてくれたら、キミはルミエールのオペラで大々的に飾られる絵になるかもしれない。」「はい。」「素晴らしい。では始めよう。素敵な女性よ、この絵筆を手に取り、キミの怒りを見せてくれ。」「まあ、いいよ。」
ニコラス「見事だ!素晴らしい!とても魅力的だ。すぐに絵を完成させられたよ。」「それはよかった… 私たちの何かが、これからもこの世界に残るのなら。ありがとう。」「礼を言うのはこちらの方だ。感激的なダンスだったよ。今年のオペラの新しい絵として、推薦しよう。」「あまり魅力的だったとは思えないけど… まあいいいか。」「愛はいつだって魅力的だよ。それと、感謝の証にこれを受け取ってくれ。キミの “ボーイフレンドではない” 彼は遠征隊員だろう。役に立つかもしれない。」
ソフィー「彼女に同情することもあるの。」ギュスターヴ「同情って… ペイントレスに??」「見てよ。彼女… 悲しそう。彼女も囚人なのかもしれない。私たちと同じ輪廻に囚われている。ばかげてるよね。」「さすがだよ。こんなときにまで教官を選ぶなんて。」「他に選べるものがあまりないからね。」「僕なら無理だ。」「無理しなくていいの。」
ビクター「きみと一緒に行きたかったよ!もっと大きい軍隊を作れたらなぁ!ルミエールのすべてを投げうって、忌々しいペイントレスにぶつけるんだ。あー、けど兄さんに殺されるだろうな。あいつの番が近いんだ。ぼくは甥の後見人なんだよ。」ギュスターヴ「似合ってるよ、ビクターおじさん。」「それよりもマエル!かなり根性があるよな。振り返りもしない。絶対ここから出たがってるんだよ。」「あの子は躊躇いがあまりないんだ。」「躊躇なんてアイツの柄じゃないよ。」
波止場にいる人々は抹消されるのではない。花を身につけた者たちに連帯を示すためにいる。
ブノワ「… またすぐに会えるよ。」
ウジェーヌ「みんな、愛してるよ。ボーが言っていたことを忘れるな。残ったみんなのために生きるんだぞ。」ジャン「許さないぞ、ペイントレス!」ノア「ペイントレスめ!」ジャン、ウジェーヌ、ノア「消えろ、ペイントレスめ!」
マエル「ああ、どうも、ソフィー。」ソフィー「え?マエル?ここで会えるなんて思わなかった。」「両親を亡くして孤児院に行く子どもたちの案内を手伝ってるんだ。里親の家族に登録されていなかった子たちのね…」「優しいね。」「気持ちが分かるから…」「遠征の間は気をつけてね。ギュスターヴから、あなたのすごい話をいろいろ聞いてる。」「ソフィーのことも聞いてるよ。わたし、別れなきゃよかったのってギュスターヴにいっつも言ってたんだから。」「親のいない子どもたち… この点で私たちの価値観が合わなかったんだよ。でも、あなたとギュスターヴが状況を変えてくれることを願ってる。このどうしようもない選択をする人が、これ以上出なくて済みますように。」「うん… 私もそう願ってる。」「またね。」「来世で会おうね。」
アンリ「イカれてるぜ、自分の身体にピクトスを使うなんて。」ソフィー「どうして?この劇は楽しくない?」「いや、劇は面白いよ。けどクロマを肌に彫りつけるなんて、ブルブル、ゾッとする。しかもダンスのためだけにだろ?俺はピクトスを塗るのは機械だけにするよ。自分の体に塗るほど変人じゃないんでね。」「けど役に立つかも。遠征隊はかなりピクトスに頼ってる。」「あー、なら遠征隊もイカれてるな。けど少なくとも、ピクトスは気が変わればかなり簡単に取り外せる。」
フロリアン「ペイントレスに罰せられるであろう!冒涜者め。抹消は我々の過ち!我々自身がもたらしたものだ。厚かましくも彼女に逆らったがゆえに!」ギュスターヴ「ここにもペイントレスの崇拝者か。無視するのが一番だな。」
人々が抹消のために集まっている。ペイントレスがまもなく目覚めるだろう。
1.3.
成長と装備のシステム
クロマ (Chroma) はこの世界のあらゆる生物に内在するエネルギーそのもの。ゲームプレイ上は生命力やマナのようなもので、通貨や素材の役割を持ち、商人との取引や武器強化などに使う。ギリシャ語の Χρώμα (色彩、塗料) に由来すると思われる。
ピクトス (Pictos) はクロマで作られた紋章 (ピクトグラム)。肌や機械に刻み込んだり、体に装備することで、単一の特殊能力を持つ。冒頭でギュスターヴやマエルが何もないところからグラップリングフックを召喚したり、剣を出現させて模擬戦をしたのは、すべて体に刻まれたピクトスの特殊能力。体に装着するタイプのピクトスは各キャラ 3 枠まで装備できる。
ルミナ (Lumina) は各ピクトスの特殊能力の複製。ピクトスを装備して 4 回の戦闘をこなし、ルミナ・コンバーターにネヴロンのクロマを集めると、そのピクトスのルミナ (特殊能力の複製) ができあがる。これにより、ピクトスを装備していない他のメンバーもその特殊能力を付与できるようになる。通常 1 人につきピクトス 3 枠分の特殊能力を得るのが限界だったが、第 33 遠征隊員はルミナ・コンバーターによって 3 枠の制約を超えて多くの特殊能力を重ねがけできることが、過去の遠征隊と比べて決定的に優位な点となっている。
各ルミナには 1~40 のコストが設定されており、各キャラにはルミナポイントと呼ばれるルミナの装備可能上限がある。つまりプレーヤーはルミナポイント内でキャラの特性を考慮して装備するルミナをやりくりする。ルミナポイントの基本値はキャラのレベルと同じ値だが、ルミナのカラー (Colour of Lumina) を使うとルミナポイントを増やすことができる。
2.
遠征隊の祭典
ゴマージュが終わると Expedition 33 を送り出す祭典 (Festival) が始まる。ソフィーを失った失意のギュスターヴに、ルシアンとカトリーヌが最初に話しかけてくる。ここで多くの NPC と交流できる。
ゴマージュ前に広場でリシャール (Richard) に話しかけており、息子の制服を預かっていると、波止場に下りる階段前の少年ジュール (Jules) に話しかけて「紅の制服」コスチュームを入手できる。
フェスティバルコインは、最初に持っているものが 1 枚、アントワーヌのクイズに正解すると 1 枚、マエルとの模擬戦で勝利すると 1 枚、合計 3 枚手に入る。その 3 枚で「奇妙なピクトス」「バン (ギュスターヴの髪型コスチューム)」「古い鍵」と交換できる。
イースターエッグフェスティバルコインを残して持っておくと、次の周回で街中にあったパン屋の前で 1 枚につき 1 個の武器「バゲット」を入手できる。最終的な 5 人のパーティメンバー全員の「バゲット」を入するには少なくとも 3 周以上する必要がある。
このゲームは「フォトモード」の移動制限が緩く、この祭典の会場を脱出して誰もいない (3D もあまり作り込まれていない) 深夜のルミエールの街を散歩することができる。時間をかければ、もしかしたら遠景のモノリスまで到達できるかもしれない。ムービーカットの途中でも容赦なくフォトモードでさまざまな角度に視点を移せるため、遠征中は「この先に何かありそう」「綺麗なシーンだ」というようなときにフォトモードを使ってみると良い。
祭典での隊員たちとの会話
“FESTIVAL DE L'EXPEDITION” と書かれた横断幕が掲げられた港に、ゴマージュでソフィーを失ったばかりの失意のギュスターヴが現われる。ルシアン「おう、いたな!おれたちからは隠れられないぞ。前にも言ったが、悲しむときは友だちと過ごすのが一番だ。」たしなめるカトリーヌ「ルシアン。」ルシアン「その通りだろ?一人で悲しむなんて最悪だ。」カトリーヌ「私のはどこ?」ギュスターヴとカトリーヌにグラスを渡すルシアン「友情に乾杯!」カトリーヌ「乾杯。」ギュスターヴ「ああ… 飲むのもいいかもね。」カトリーヌ「今年はテーブル五つですって。やっぱり前回の遠征隊より多かった。マエルまで来ているのよ。こういうの嫌いなのに。見に行ってみない?」ギュスターヴ「いいや… 後で追いかけるよ。大丈夫だ、僕のことは気にしないで。」ルシアン「ああ。どのみちおかわりが要るしな。」カトリーヌ「まだ “余りのワイン” があるの。あなたのお姉さんの気前の良さに感謝ね。」ルシアン「ああ、とりあえず楽しめよ。独りで飲むんじゃないぞ、この変わり者!」ギュスターヴ「そうだな。楽しもう。」
2.0.1. シエル
ギュスターヴ「これは全部、君のかな?」シエル「あたしに飲み方の講釈垂れんの?」「まさか。追いつくにはどれだけ大変か計算しているだけさ。」「いいから飲みなよ。ほら、乾杯しよう。ソフィーに。いつだって… 悪びれなかったソフィー。あたしの熱烈で親愛なる友人に。」「ソフィーに。」「しかし真面目な話、明日は辛いぞ。」「んー。“明日は来る” けど、先の話だしね。あたしはしらふで海を渡んないよ。」「二日酔いで死にそうになるより、しらふの方がいい。」「分かってないなぁ。」「おっと。」「飲みに行ってきなよ。」
2.0.2. アントワーヌ
アントワーヌ「ギュスターヴ、会いたかったよ。」ギュスターヴ「再戦をお望みかい?」「最後のチャンスだからな。」「明日以降、君は遠征隊史において誰もが認める専門家になるだろうね。」「それは明日の話だ。今日はどうかな?」「僕に拒否する権利はないな。始めよう。」「崩壊は何年前に起きた?」「冗談だろう、それが問題かい?」「ああ。この世界が崩壊し、我らの輝かしい町が海のど真ん中に投げ出されたのはいつ?崩壊が起きたのはいつ?」「67年前。」「素晴らしい。負けたよ。君は紛れもなくルミエール史の専門家だ。」「何を言ってるんだ?子どもでも知ってることじゃないか。モノリスは原則的に暦が反転していて、崩壊が起きた年を100年としてカウントは減ってゆく。」「その通り、よし、それじゃ別の問題だ。大陸に向けて出発した最初の遠征隊はどれ?」「第0遠征隊。」「正解。それでもイライラするけどね。彼らは100年に出発した。第100遠征隊と呼ばれるべきだ。理にかなっていないよ。モノリスがゼロになる前にとっくにルミエールはなくなるだろう。よし、最後の問題は。きっちり決めてくれ。トークンが1つ手に入るかもしれないぞ。“ルミナ” とは何だ?」「戦闘中に一定時間が過ぎると、ピクトスを使って習得できる能力。」「よろしい、上出来だ。」「そうでもない。つまり、ルミナコンバーターを作ったのは僕だ… だから…?」「ゴホン。これにて我らの知恵比べは正式に終わりだ。君が出発すれば、ルミエールは輝かしい光を失う。それに… よき友も。」「随分と優しいね。」「はいはい、これがトークンだ。何かに使いに行くんだな。」
2.0.3. ルシアン
ルシアン「ワインか?それともハグ?」「君の汗が付くのは御免だよ。」「ギュスターヴにワインを!」「誰に言っているんだ?支給係は数年前に予算の関係で切られたろう。」「おっと。最大級の屈辱だ。自分たちで給仕するサヨナラパーティ。何かの隠喩だな。」「ふーむ。賭けてもいいが、コートにもう一本隠し持っているだろう。分けてくれる気はあるのかな?」「傷つくね。けど、ああ、実際持ってる。“常に備えよ” ってヤツだ。もしくは “常に予備を持て” だったか?ま、大差ないか。」「そうだな。」「そしておれは備えている!生きることにも、死ぬことにもな。」「君は本当にバカだな。」「おいおいおいおいおい。おれたちにゃおまえのルミナコンバーターがあるんだ。おれは。信じてる。おれのルミナに乞うご期待だ!」「ああ、まあ、まだ試しただけだ。大陸には何が待ち構えているか分からない。到着したら、もっと実地実験をしないと。」「心配するな、相棒。おれに任せとけ。」「そうか。ありがとう相棒。」
2.0.4. カトリーヌ
ギュスターヴ「やあ。」カトリーヌ「やあ。」「大丈夫?話をしたい?」「ああ、ええと。いや、いいかな。」「分かった。」「君は?デリックとお別れはするのかい?」「ちょっと、何年も前に終わった話よ。」「おっと。すまない、ただ…」「ん?」「…君たちはうまくいくだろうと心から思っていたんだ。」「これでいいの。私は遠征隊に全力を注がなきゃ。それと仲間にもね。頼れるのは仲間だけなんだから。」「ああ、そうだね。」
2.0.5. ルネ
ギュスターヴ「この期に及んで働いているとは驚きだ。」ルネ「まあね。トリスタンに引きずられて。」「それが最後の場所?素晴らしいよ、第0遠征隊の着陸地点を割り出したなんて。」「理論上はね。アーカイブから推定したけど… 67年前の話よ。景色の大半は変わっている。」「僕は君の計算を信じるよ。」「どうも。」「彼らの足取りをさかのぼるのはいい戦略だよ。生き残りがいた唯一の遠征隊だ。それにモノリスへもたどり着いたから…」「記録と私の計算が正しくて、彼らがはっきりとした跡を残していて、道が変わっていないと仮定したら…」「君も飲んだらどうかな。」「放っておいて。」
2.0.6. トリスタン
トリスタン「ちょうどルミナコンバーターの点検が終わったよ。到着したらすぐに試行できる。」ギュスターヴ「素晴らしい。」「なあ。ルネが上の空だと思わない?最近ずっとぼんやりしているんだ。」「いつものことじゃないか。」「うーん。今回は違う気がする。」「僕には分からないが、君の方が彼女のことをよく知ってる。話してみたかい?」「いや。彼女は首を突っ込まれるのが好きじゃないんだ。ルネのことは子供の頃から知ってるけど、プライベートな質問が嫌いなんだよね。」「ああそうか、君たちは二人とも彼女の両親に弟子入りしていたね。」「そうそう。とりあえず、厳しく管理されたとだけ言っておこうかな。」「ふーむ。想像できるよ。」
2.0.7. バスティアン
バスティアン「明日の準備はできているか?」ギュスターヴ「ああ… とっくに。そっちは? “第32指揮官” に選ばれたと聞いたよ。おめでとう。」「もうアランのオフィスをもらったよ。前の部屋よりよく見えるんだ。」「ペイントレスが?君は思っていた以上に病んでいるね。」「ペイントレスはすぐに消えるさ。」「うん… もし… 僕たちが失敗したら、だけど。」「“仲間を失っても、私たちは進む”。俺たちは立ち上がり、前へ進むだろう。だが分かってるさ。また会おう。
2.0.8. 弟子たち
アレクサンドル「ギュスターヴ!プレゼントがあるんだ。」ギヨーム「現地で記録するための者だよ。戻ってきたらぜーんぶ話してね。」アレクサンドル「博物館が絶対欲しがるよ!ペイントレスを倒した遠征隊の、完璧な記録だもん!」ギヨーム「あっ、それと他の遠征隊の記録を見つけたら、ぼくらのために取っておいてね!」ギュスターヴ「僕らの旅の記録をすべて、きちんと取っておくよ。奇妙なことも驚異的なことも全部ね。」アレクサンドル「あとネヴロンのことも!」ギュスターヴ「いいよ。その代わり、僕がいない間はシールドドームの管理をすると、心から約束してくれるかい?君たちにルミエールの安全を任せたい。」アレクサンドル「約束するよ。」ギヨーム「約束!」ギュスターヴ「アドリアン?」アドリアン「教わったことをすべて活かします、ギュスターヴさん。」
2.0.9. リュシー
ギュスターヴ「来たのか。」リュシー「悩んだけどね。」「君は僕たちをずっと避けていた。無理をしなくても良かったんだよ。」「セバが私の代わりになったと聞いたから。私が抜けた後に。」「ああ。」「残る私は臆病者だと思う?」「君はどう思う?」「もう思わないわ。誰もが世界を変えられるわけじゃないもの。自分しか変えられない人間もいる。」「どういうことだい?許容できないことを許容できるようになった?これが… 幸せだと信じられるようになった?」「むしろ… 再発見したかな。抹消が残していった幸せを。満足感は幸せの最高の現れなのかも。」「君がそんなことを言うとは悲しいよ。ペイントレスは本当に多くのものを盗んだな。君の夢見る力も奪うなんて。」「いいえ、あなたは誤解している。私の心は私だけのもの、ペイントレスには触れられないわ。これが私にできる最後の反逆なの。あなたにとっては遠征隊がそうであるように。」「君がそう言うなら、分かったよ。」
2.0.10. アラン
ギュスターヴ「司令官。」アラン「ギュスターヴ。ソフィーといたな。話したのか?」「はい、僕は… ええ。娘さんの姿が見えませんが。」「レオナは怒ってしまってね。私に会いたくないと。」「そんな。」「いいんだ。理解してもらえてなくてもいい。あの子が生きていけるのならね。」「そうですね。」「頼りにしているぞ。」「期待が重いな。」「当然だろう。お前とルネ、お前のルミナ技術が、我々の強みだ。」「僕は… ありがたいですが… 強みは… 誰しも役割があります。ルシアン、トリスタン、カトリーヌ。それにあなた。あなたが僕たちを… 僕たちには素晴らしい仲間がいる、あなたのおかげで。それが僕たちの強みです。」「“明日は来る” ぞ、友よ。」「いつもそうでしょう。」
2.0.11. ジェローム
ジェローム「外には他に生存者がいると思うかい?」ギュスターヴ「どうかな。だとしたら痕跡を見つけていたはずだ。」「けどあり得なくはない。シールドドームがあればね。だが、そんなものを作る前にネヴロンに侵略されただろう。」「崩壊でここに落ちた僕たちは運が良かったんだ。守りを固めるための時間が稼げた。」「どうかな。人間は臨機応変に対応できる。そしてネヴロンはどこででも生きられるわけじゃない。僕は人間の知恵に賭けるよ。」「いいことを言うね。」
2.0.12. ミッシェル
ミッシェル「来いよ、カードで遊ぼうぜ。」ギュスターヴ「冗談じゃない。君はズルするじゃないか。」「負け犬はそう言う。ペイントレス相手にも慎重でちっぽけなネズミになる気か?」「“慎重” なのはいいことだ。生き延びられる。」「へっ。オレたちは遠征隊だぞ。利口に、だが大胆になれ、だろ?挑戦しないと勝てるもんも勝てねえ。」「金銭は外で使い道がないだろう。なぜ僕から巻き上げようとするんだ?」「勝つのが楽しいからさ。」
2.0.13. セバ
セバ「ギュスターヴ!こっちで一緒に飲もう!」ギュスターヴ「今夜はマイペースにやりたいんだ。」「ちぇっ、面白くねーな。最後の夜だぞ!いつ戻れるか分かったもんじゃないのに。」「「戻れるかどうか」じゃなく「いつ戻れるか」か。いいね。」「なんていうか、おれは楽観的なんだ。バカとも言うかな。聞く奴によって変わるよ。」
3.
エマの送辞と出航
ギュスターヴの双子の姉でルミエールの議長でもあるエマ (Emma) が祭典会場に現れ、ギュスターヴに遠征への不満を表す。発明家のギュスターヴはルミエールに必要な人間であり、また養妹マエルを連れて行くことへの批判も述べている。エマは遠征を「血も涙もない断頭台」と呼び、愚かな行為だと断じる。それでも立場上、「ルミエールは君たちと共に戦う」と見送りのスピーチを行い、Expedition 33 は出港する。
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エマとギュスターヴの会話
ギュスターヴ「議長殿に出席いただけるとは光栄ですね。僕が行くことをまだ怒っている?」エマ「こんなの、まさに愚か者の探求よ。私の双子の弟は、そうそう愚かなことはしないのに。」「いつもと言っていることが違うぞ。」「私もあんたも、遠征隊を必要とする政治の複雑さを分かってる。遠征隊は士気を上げるには必要なものだけれど、血も涙もない断頭台よ。それが…」「それはスピーチで言うべきだね。かなりやる気が出る。お前用の断頭台も用意されるかもしれない。」「ここルミエールであんたが貢献できることはたくさんある。それこそ本当の意味で影響を与えるでしょうね。」「エマ。お前は大きな仕事をしているよ… 本当だ。新しい世代のために準備をして… ここでよくやってる。僕にも役目を果たさせてくれ、外で。生きるチャンスを勝ち取るんだ。」「私たち、二度と会えないでしょうね。」「どっちみちお前は多忙すぎて、滅多に会えなかっ…」「マエルの面倒をしっかり見てよ、いい?あの子の同行を許すなんて信じられない。」「僕が?お前もあの子の後見人だろう。止めろよ。」「私たちは後見人であって看守じゃないの。あの子はこの島から本気で離れたがってる。」「スピーチをしないのか?」「あんたがご親切にも書いてくれた、アレのこと?」「アレはただの提案だよ!お前が理解する役に立つかもと…」「分かってる。理解してるわ。ただ… まあいいわ。スピーチをする時間ね。」
エマ「遠征隊よ。ルミエールの剣よ。あなた方の献身を称えよう。ルミエールのすべてが希望を持ち続けるためにあなた方の最期の一年を捧げるのは当然のことではない。世界を変えるために発つ者。この宇宙の謎を解き明かしたい者。愛する者を守るために行く者。短すぎる人生に意義を見つけるために行く者。未知の世界へ漕ぎ出すあなた方にはルミエールが共にある。あなた方がペイントレスと戦うときルミエールも共に戦う。モノリスの石を砕こう。あの女をこの世界の果てで倒そう。これ以上の死を描かせないために。星々はもはや、あの女の重たい陰に隠させはしない。この世界にいま一度、あの女の呪われし影なく昇る太陽を見せよう。再生の風が、あなた方をこの星の果てに導かんことを。明日は来る。あなた方のおかげだ… 第 33 遠征隊よ。」








