論文翻訳: Threshold Signatures, Multisignatures and Blind Signatures Based on the Gap-Diffie-Hellman-Group Signature Scheme
Dept. of Computer Science & Engineering, University of California at San Diego,
9500 Gilman Drive, La Jolla, CA92093, USA
aboldyre@cs.ucsd.edu
http://www-cse.ucsd.edu/users/aboldyre
Abstract
任意の (Computational Diffie-Hellman 問題は困難だが Decision Diffie-Helloam 問題は容易である) Gap Diffie-Hellman (GDH) 群で機能する堅牢で順行的 (proactive) なしきい値署名スキーム、マルチ署名スキームおよびブラインド署名スキームを提案する。我々の構造は最近提案された Boneh ら [8] の GDH 署名スキームに基づいている。GDH 群と基本スキームの手段となる構造により、我々のほとんどの構造は既存の類似構造よりもシンプルでより効率的で有用な特性を持っていることが分かる。対応するセキュリティ概念を使用して、適切な計算上の仮定の下で、提案された全てのスキームを証明付きでサポートする。
Table of Contents
- Abstract
- 1 導入
- 2 背景
- 3 堅牢な順行性しきい値 GDH 署名スキーム
- 4 GDH マルチ署名スキーム
- 5 ブラインド GDH 署名スキーム
- 6 Acknowledgments
- References
- 翻訳抄
1 導入
最近 Boneh, Lynn and Shacham [8] は Computation Diffie-Hellman (CDH) 問題は難しいが Decisional Diffie-Hellman (DDH) 問題は容易である群を利用した新しい署名方式を提案した (3 つのランダムな群要素
Boneh ら [8] は、基礎になる群が GDH であると仮定すると、ランダムオラクルモデルでの選択メッセージ攻撃の下で署名スキーム
新しい GDH しきい値署名スキーム
しきい値署名スキームでは、信頼できるディーラーの補助や、または全てのパーティ間で対話型プロトコルを実行することによって秘密鍵が
The new GDH threshold signature scheme
セクション 3 では任意の GDH 群で機能するしきい値署名スキーム TGS を提案する。これは [8] の GDH 署名スキームに基づいている。我々のしきい値 GDH 群署名スキームは任意の
Related Work
しきい値署名には [16, 24, 17, 19, 41, 21, 44] など数多くのスキームが存在する。[16, 24] の提案はセキュリティ証明が欠落しており、[16, 17] は堅牢ではなく、[19, 41] は堅牢で順行性だが多くのインタラクションを必要とする。我々のスキームを Gannaro ら [21] のしきい値 DSS 署名スキーム、Shoup [44] のしきい値 RSA スキームと比較する。
[21] で提案されているしきい値 DSS 署名は堅牢であり、信頼済みディーラーが不要でランダムオラクルの仮定なしでセキュリティの証明を持っている。これは、2 つの秘密分散をそれらの秘密の積の分散に結合したり、この秘密の特定の分散を与える分散の逆数の分散を生成するといった技術的な困難を伴う。堅牢性を達成するために著者らは Berlekamp and Welch [4] の誤り訂正手法を使用している。その結果、しきい値 DSS は悪意のあるパーティを
[44] の堅牢なしきい値 RSA 署名スキームはランダムオラクルモデルで安全であることが証明されている。
新しい GDH マルチ署名スキーム
マルチ署名スキームとは何かを直感的に理解するために、まずこの概念を非公式に論議して他の概念と比較する。
マルチ署名スキームによって、プレーヤー集合の部分集合が共同でドキュメントに署名できるようになるため、検証者は部分集合の各メンバーが署名に参加したことを確証することができる。この非公式の定義を満たす自明なソリューションは以下の通りである。結果として生成されるマルチ署名は、部分集合の説明と、部分集合の各メンバーが自身の秘密鍵を使用して算出した通常の署名を単純に連結したものである。実際この簡単なスキームはセクション 4 で正規化するセキュリティ要件を満たすだろう。ただし、その主な欠点は部分集合のユーザ数とともに線形に増大する署名の長さと検証時間である。
マルチ署名スキームはいくつかの理由でしきい値署名とは違っている。マルチ署名の目標は、ある部分集合の各メンバーがメッセージに署名し、そしてその部分集合のサイズを任意にできることを証明することであるが、一方で後者の設定では十分なサイズの部分集合がメッセージに署名したことを証明することである。この最小サイズはスキームのパラメータで事前に知らされておく必要がある。マルチ署名とは対照的にしきい値署名は個々の署名者の身元を明らかにしない。もう一つの違いは、しきい値署名方式の検証プロトコルが署名者の現在の部分集合に依存しないということである。マルチ署名はグループ署名 [13, 10] やリング署名 [42] とは異なり、グループの全てのメンバーがグループ全体にわたって有効な署名を生成できる。後者の 2 つの設定では署名者は検証者に対して匿名のままである。グループ署名設定には署名者の ID を識別できるグループマネージャと呼ばれるサードパーティも存在する。
Related work
マルチ署名は [28] で導入されており、[24, 31, 27, 34, 35, 36, 33] などの多くの研究のトピックとなっている。[35, 36] のスキームは署名者の部分集合をサポートしていない。これらはグループの各プレーヤーがドキュメントに署名する場合にのみ許可する。[28, 34] のソリューションはあまり効率的ではない: マルチ署名の生成と検証の時間はプレーヤーの数に比例して増加する。最も重要なのは最近の Ohta と Okamoto の研究、そして Micali らの研究 [36, 33] までマルチ署名に対するセキュリティの正式な概念はなく、従って証明可能でセキュアなマルチ署名スキームが存在しなかったことである。その結果 [31, 24] の提案は攻撃が成功した。[36] のセキュリティ概念は鍵生成中の敵対的攻撃の可能性を考慮していないため十分に強力ではない。
Micali ら [33] はマルチ署名に対するセキュリティの強い概念を最初に形式化した (彼らは "accountable-subgroup multisignatures" と呼んでいる)。彼らは [36] で Ohta and Okamoto によって最初に提案された Schnorr 署名に基づくマルチ署名スキームを修正しそのセキュリティを証明した。セキュリティのモデルと [33] のマルチ署名スキームは署名者
独立した研究で Boneh ら [7] はGS 署名スキームに基づく新しい集約署名スキームを提案した。マルチ署名とは異なり、集約署名は異なるメッセージの複数の署名をユーザのグループが集約できるようにする。[7] のスキームは双線形写像によって提供される特別な構造を持つ GDH 群を必要とする。
The new GDH multisignature scheme
セクション 4ではマルチ署名スキームの正確な定義とそれらのセキュリティを示す。我々のセキュリティモデルは [33] のセキュリティの単純化したモデルと非常に似ているが、より一般的であり、署名者の部分集合を事前に知っておく必要があるという制限がない。次に、我々は新しい GDH マルチ署名スキーム MGS を提案する。これは GDH 群で機能する。我々の MGS スキームは [33] で述べられている未解決の問題を解決する: 署名者の部分集合に関する事前の知識を必要とせず、証明可能な安全性を持っている。我々はセキュリティの結果を延べて [5] で証明を提供する。さらに MGS はマルチ署名生成プロトコルに 3 ラウンドの通信を必要とする [33] の一つよりもより効果的である。MGS はたった 1 ラウンドのみを必要とし、それは基本的に非対話型である。それらのスキームと同様に、MGS の署名の長さと検証の時間は部分集合の数には依存しておらず、基本の署名スキームとほぼ同等である。事実、我々のマルチ署名スキームの各署名分散は標準の GDH 署名である。[33] のスキームでは直前の署名プロトコルが完了するまで署名者が新しい署名プロトコルを開始することはできない。これはそれらのセキュリティの証明が並行性と互換性のない巻き戻し (rewinding) を行っているためである。我々のスキームは証明が巻き戻しを使用しないだけではなく主に署名プロトコルが非対話的であるためそのような制限はない。
マルチ署名スキーム MGS の基礎となるアプローチを使用して異なる公開鍵の下で同じメッセージの GDH 署名の効率的なバッチ検証を使用できることに注意。
新しい GDH ブラインド署名スキーム
ブラインド署名はデジタル通貨スキームの基本的なツールである。ブラインド署名プロトコルを使用するとユーザは銀行からデジタルコイン、つまり銀行によって適切に署名されたトークンを取得できる。ブラインド署名プロトコルの目標はユーザが署名者から署名を得られるようにすることである。これにより、署名者は署名したメッセージに関する情報を学習せず、ユーザは署名者との 1 回の対話後に複数の有効な署名を得ることはできない。Chaum [11] は RSA に基づくブラインド署名スキームを最初に提案した。しかし、それは最近になってやっと Bellare ら [2] によって安全であることが証明された。この時間差の理由は、標準の RSA の仮定に基づいて Chaum のスキームのセキュリティを証明することは不可能に見えるためである。[2] で取られたアプローチは、新しいもっともらしい計算上の仮定 (the new plausible computational assumption)、つまり "chosen-target-one-more-RSA-inversion" を導入し、この仮定に基づいて Chaum の RSA ブラインド署名のセキュリティを証明することだった。[2] で著者らはこの仮定の類似体を一方関数の任意のファミリーに対して定式化できることを示唆していた。
セクション 5 では GDH 群で機能する新しいブラインド署名スキーム BGS を定義する。このプロトコルは RSA ブラインド署名プロトコルに非常に似ている。つまり、ユーザはメッセージのハッシュにランダムな群元を乗算し、それを銀行に提出し、その後に公開鍵と乱数因子 (random factor) の知識を使用して銀行から得た署名を "ランダム化解除" (derandomize) する。BGS のセキュリティを証明するために我々は [2] のアプローチに従い、新しい計算問題である Chosen-target Computational-Diffie-Hellman 問題を定義する。[5] では Chosen-target CDH 仮定の下でブランド署名 BGS スキームのセキュリティを証明する。
2 背景
署名スキームとそれらのセキュリティ
署名スキーム
署名スキームのセキュリティで広く受け入れられている概念は選択メッセージ攻撃 (chosen-message attack) [23] の下での偽造不可能性である。この論文の完全版 [5] でランダムオラクルモデルに調整されたこの概念を思い出そう。
ここで [8] の基本的な署名スキームを思い出そう。これは Gap-Diffie-Hellman 群を使用するため、最初に後者の定義を提供する。
Diffie-Hellman 問題と GDH 群
Computational Diffie-Hellman (CDH) 問題.
Decisional Diffie-Hellman (DDH) 問題.
上記で定義した特性を持つ
ここで GDH 群を定義することができた。それらは基本的に CDH 問題が難解な群だが、DDH 問題は簡単である。
定義 1 . DDH 問題を解く効率的なアルゴリズム が存在し、CDH 問題を解く多項式時間 ( ) アルゴリズムが存在しない場合、素数位数群 は GDH 群である。
GDH 群の存在と構成の詳細については [6, 8, 29, 30] を参照。
GS, GDH 署名スキーム
-
: を として解析する。ランダムに を選択し を計算する。 を返す。 -
: を として解析する。 を計算する。 を返す。 -
: を と解析する。もし であれば 1 を返し、そうでなければ 0 を返す。
[8] で著者らは以下の結果を述べて証明している。
定理 1 . を GDH 群とする。 はランダムオラクルモデルにおける安全な署名スキームである。
3 堅牢な順行性しきい値 GDH 署名スキーム
我々は堅牢かつ順行性で信頼済みディーラーを必要としない GDH 署名スキームのしきい値バージョンを提示する。基本スキームの構造により RSA, DSS な多くの標準署名スキームのしきい値バージョンを作成しながら、克服する必要がある多くの困難を回避できるため、構築は非常に簡単である。
ここでしきい値署名スキームと基本設定、概念を思い出そう。
通信モデル
通常、我々のスキームの参加者は
しきい値秘密分散
この集合の任意の
しきい値署名とそれらのセキュリティ
定義 2 . をグローバール情報、 を署名スキーム、 を対応するしきい値署名とする。 は以下の条件を満たすとき安全で堅牢なしきい値署名スキームと呼ばれる:
- 偽造不可能性.
を与えられた多項式時間の敵対者は、 個までのプレーヤーを故障させることができてプロトコル の観点を与えられたときに後者が敵対者の選択した入力メッセージ上で実行されたとしても、 が の公開入力として敵対者によって提出されていないように、有効な ペアを生成することができる。 - 堅牢性.
個のプレーヤーまで故障することが可能な全ての多項式時間の敵対者に対して、プロトコル は正常に完了する。
上記の定義における故障とは、攻撃者が事前に故障させたいプレーヤーを選択し、故障したプレーヤーの計算を何らかの方法で変更し、プライベート入力を見ることができることを意味する。上記の定義がランダムオラクルモデルに合わせて調整されている場合、全てのパーティにランダムハッシュオラクルのアクセスが与えられている。
, しきい値 GDH 署名スキーム
定理 2 . を GDH 群とする。このとき は、 プレーヤーを故障させることができる敵対者に耐性を持つ、ランダムオラクルモデルの安全なしきい値署名スキームである。
上記定理の証明の完全版は論文 [5] で行われている。
順行性セキュリティの追加
順行性アプローチの考え方は、ある期間に (しきい値より小さい) いくつかの分散を学習した敵対者によって得られた情報が、未来の期間に行われる敵対者の次の攻撃で役に立たないように、秘密の分散を定期的に更新することである。順行性秘密分散アルゴリズム PSS は [25] で提案されている。PSS の適用を簡素化するため [25] は PSS プロトコルの助けを借りた順行性化のためのしきい値署名スキームの用件を述べている。つまり著者らは、離散対数ベースの堅牢なしきい値署名スキームであれば、PSS プロトコルを使用するときに堅牢なしきい値署名スキームのセキュリティが保持されることを保証している。このしきい値鍵生成プロトコルは公開鍵
ここで TGS の特性を簡単に要約する。これは堅牢であり任意の
- 1 我々はある秘密の Shamir 秘密分散 [43] を生成する信頼済みディーラーを必要としない検証可能なしきい値鍵生成アルゴリズムに興味がある。あるしきい値署名スキーム、例えば [21] で提案されているしきい値 DSS は Pedersen [38] の分散鍵生成プロトコル (DKG) を使用する。後者のプロトコルの背景にある直感は、各プレーヤーがディーラーとして機能するように Feldman の検証可能な秘密分散プロトコル [18] を
並列で実行することである。しかし [22] では [38] の DKG の弱点を指摘している。つまり、故障した敵対者が分散された秘密鍵の配布を操作することでプロトコルが正しく完了することを妨害する可能性がある。[22] の DKG プロトコルは [38] のプロトコルと類似した考え方に基づいており、同等の複雑さを持つが、後者の弱点を確実に修正している。
4 GDH マルチ署名スキーム
マルチ署名スキーム
メッセージに署名するために必要な部分集合を決定することは特定のアプリケーション次第である点に注意。マルチ署名の有効性を検証する人は、署名が無効であるということだけではなく、メッセージに署名した部分集合に満足していないために拒否する可能性がある。我々はこの責任を署名者の望ましい部分集合に毎回同意するようにアプリケーションに任せ、分析のためにこの問題は考慮しない。
, GDH マルチ署名スキーム
ここで我々がセクション 2 で述べた [8] の GS 署名スキームに基づいた新しいマルチ署名スキーム MGS について説明する。この構造は非常にシンプルで効果的であり、[33] に記載されている未解決の問題も解決する。つまり、署名者が署名分散を算出した後に部分集合の構成を決定できる証明可能で安全な祭り署名スキームを見つける。
署名のバッチ検証
上記のマルチ署名スキームの基礎となるアプローチは、異なる公開鍵の下で同じメッセージの複数の GS 署名の効率的なバッチ検証を提供するために簡単に適用できる2。検証者は最初に
マルチ署名のセキュリティ
マルチ署名のセキュリティの概念は、敵対者が部分集合
その目的を達成するために、敵対者はプレーヤーを破壊させたり、マルチ署名生成プロトコル中に任意のメッセージを送信するような可能性がある。我々はまた、敵対者が既知の不正鍵攻撃 (well-known rogue-key attack) をモデル化するために、おそらく正直なプレーヤーの鍵に依存する、破損したプレーヤーの任意の鍵を生成することを許している。これらの攻撃に関して我々は公的者に 1 つの制限のみを課す。つまり、公開鍵の登録中に秘密鍵の知識を証明することを要求する。これは標準的なプラクティスである (べきである)。我々は鍵生成アルゴリズムで破壊差破損したユーザの公開鍵と秘密鍵を出力するよう敵対者に問い合わせることでこれを簡単にモデル化する。あるいは、我々が秘密鍵を抽出できるように敵対者に知識の証明の証明を問い合わせることもできるが、しかしこれは不必要にモデルを複雑化するだろう。我々は敵対者が 1 人のプレーヤーを除くすべてのプレーヤーを陥落させることを許可する。その目的は正直なプレーヤーを "フレーム化" することである。このような強力な敵は常にプロトコルから逸脱する可能性があるあるため、結果として有効なマルチ署名の生成を妨害することに注意。[33] と同様にこの研究では堅牢性の特性に焦点を当てていない。しかし、我々のマルチ署名スキームをどのように堅牢にするかについてスケッチしている。
ここでマルチ署名のためのセキュリティ概念を形式化する。これは [33] で述べられているものと似ているが、我々の定義では個々の署名者が共同署名者の部分集合を知る必要がないという点でより一般的である。
定義 3. 攻撃者 A はグローバル情報
と、1 人の正直なプレーヤーに対応するランダムに生成された公開鍵 を学習する。一般性を失わず、我々は正直なプレーヤー を参照する。A は公開鍵と秘密鍵の 対の残りのペアを生成して出力し、攻撃者によって選択されたメッセージ上の 個の破損したプレーヤーに代わって正直なプレーヤーとマルチ署名生成プロトコルを実行することができる。敵対者の優位性 は、 , および が入力メッセージ 上でマルチ署名生成プロトコルを完了しなかったように、A が有効なメッセージ部分集合署名タプル を出力する確率として定義される。 無視できない優位性
を持つ多項式時間の敵対者 A が存在しないのであれば、選択メッセージ攻撃 (chosen message attack) の下で、マルチ署名スキーム は実在的偽造に対して安全 (または単にセキュアマルチ署名スキーム) であると言う。
通常通り、上記の定義をランダムオラクルモデルに併せるために全てのパーティと署名オラクルにランダムハッシュオラクルのアクセスが与えられる。
マルチ署名スキームのセキュリティ
定理 3 . を 群とする。このとき はランダムオラクルモデルにおいてセキュアマルチ署名スキームである。
上記定理の証明はこの論文の完全版 [5] に存在する。
- 2 この問題は同じ鍵の下で異なるメッセージの署名のバッチ検証の問題と直行している。これは [3] で対処されている。
5 ブラインド GDH 署名スキーム
ブラインド署名スキーム
BGS, ブラインド GDH 署名
GDH 署名スキームに基づく新しいブラインド署名スキームを提案する。
上記の
ブラインド署名のセキュリティ
ブラインド署名のセキュリティの概念は 2 つの特性をとらえている。最初の特性は "不可視性" (blindness) である。つまり、ブラインド署名プロトコルの署名者は、ユーザが署名を得たメッセージに関するいかなる情報を学習すべきではない。第二の特性は偽造不可能性の特別な形式、つまり、ブラインド署名プロトコルの実行に
定義 4.
を署名スキームとし を対応するブラインド署名スキームとする。攻撃者 A は によってランダムに生成された公開鍵 を学習する。A はブラインド署名プロトコルの実行でユーザの役割を行うことができる。署名者との対話後、A はいくつかのメッセージ-署名のペアを出力する。攻撃者の優位性 は A が有効なメッセージ署名ペアの集合 を出力する確率として定義される。これにより、署名者との間で呼び出されるブラインド署名プロトコルの数は厳密に のサイズより小さくなる。 無視できない優位性
を持つ多項式時間の攻撃者 A が存在しないのであれば、選択メッセージ攻撃の下で一つ以上の偽造に対してブラインド署名スキーム BS は安全である、あるいは単にセキュアブラインド署名スキームという。
Chosen-target CDH 仮定
[2] で与えられる Chaum の RSA ベースのブラインド署名スキーム [11] のセキュリティ証明と同様に、我々はブラインド署名スキームの偽造不可能性の意味でのセキュリティを、適切な計算仮定の chosen-target バージョンに削減する。RSA ブラインド署名のセキュリティは chosen-target RSA 反転問題の難易度を想定して安全であることが証明されている。すはなち、ランダムに生成された RSA 鍵ペア
定義 5.
を素数位数 の群とする。 を のランダムな元とし とする。 をハッシュ関数ファミリー のランダムなインスタンスとする。攻撃者 B は が与えられ、 のランダムポイント を返すターゲットオラクル とヘルパーオラクル へのアクセスを持つ。 , をそれぞれ B がターゲット、ヘルパーオラクルに対して行ったクエリーの数とする。chosen-target CDH 問題を攻撃する攻撃者の優位性 は、つまり 個のペア の集合 を出力する確率として定義される。ここで となるような全ての に対して、すべての が異なり である。 chosen-target CDH 仮定は、無視できない
を持つ多項式時間の攻撃者 B は存在しないことを述べている。
上記の攻撃者がターゲットオラクルに対して 1 つのクエリーを実行する場合、chosen-target CDH 仮定は標準 CDH 仮定と同等であることに注意。chosen-target CDH 問題は、CDH 問題が難しいすべてのグループにとって難しいと仮定している; これは GDH 群も含まれる。
BGS ブラインド署名スキームのセキュリティ
定理 4 . もし において chosen-target CDH 仮定が true であれば、選択メッセージ攻撃の下で は一回以上の偽造 (one-more forgery) に対してセキュアである。
上記定理の証明はこの論文の完全版 [5] を参照。
- 3 ここで
は 2 つのランダムな素数の積であり、 は のランダムな元、 である。 はオイラーの 関数である。
6 Acknowledgments
We thank Mihir Bellare for the useful discussions, for suggesting to consider the topic of threshold signatures. We thank Daniele Micciancio and Adriana Palacio for their useful comments on the draft of this paper. We also thank Leonid Reyzin for clarifications on [33]. This research was supported in part by SDSC Graduate Student Diversity Fellowship, NSF Grant CCR-0098123 and NSF Grant ANR-0129617.
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翻訳抄
[8] の Gap Diffie-Hellman 群を 1) BLS 署名を秘密分散のスキームに拡張したしきい値署名、2) 複数の署名分散から一つの署名を作成するマルチ署名、3) メッセージを秘匿するブラインド署名のそれぞれに応用した 2002 年の論文。
- Alexandra Boldyreva (2002) "Threshold Signatures, Multisignatures and Blind Signatures Based on the Gap-Diffie-Hellman-Group Signature Scheme"