不動点反復法
不動点反復法 (fixed-point iteration) は、集合
定義と性質
集合
グラフ上では、連続関数
Table of Contents
実数で定義される関数
反復関数
がリプシッツ連続であり、リプシッツ定数が 1 より小さいと反復法は収束しやすい。 初期値が適切でないと、習得しなかったり他の不動点に収束することがある。
初期値の選び方により収束が遅くなることがあるため、収束の早さを改善するための工夫が必要になることがある。
不動点反復法はニューラルネットワークの学習 (RNN)、固有ベクトル・固有値の算出 (PageRank アルゴリズム)、変分オートエンコーダー (VAE)、EM アルゴリズム、線形回帰など、さまざまなアルゴリズムや最適化プロセスで使われている。
例1. 反復関数 の不動点
例として関数
初期設定: 初期値
を適当な値に設定する。ここでは例として とする。 反復適用: 反復関数
を適用して式 ( ) の計算を繰り返す。 収束判定: 収束条件 (例えば
、つまり前後の反復差が十分に小さい場合) を満たすまで反復を繰り返す。
この手順での値
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不動点定理
不動点定理 (fixed-point theorem) は不動点が存在するための十分条件を与える定理の総称である。以下に有名な不動点定理とその十分条件を列挙する [1]。
バナッハの不動点定理 (縮小写像の原理)-
が完備な距離空間で が縮小写像。 - ブラウワーの不動点定理
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が 内の閉凸集合またはそれと同相な閉集合で、 が連続写像。 - レフシェッツの不動点定理
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が有限多面体で、 が連続写像かつ のレフシェッツ数が 0 でない。 - シャウダーの不動点定理
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がバナッハ空間内の閉凸集合、 が連続関数で、その像 がコンパクト集合。 - ティホノフの不動点定理
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がバナッハ空間内のコンパクトな凸集合で、 が連続写像。 - 角谷の不動点定理
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内のコンパクト凸集合 上で定義され、空でない の閉凸部分集合を値とする写像は、上半連続ならば不動点を持つ。数理経済学におけるナッシュ均衡の解の存在に適用されている。
参照
- 青本和彦, et al. 岩波数学入門辞典. 岩波書店 2005.